シーリングライト一体型プロジェクターのパイオニアであるAladdin Xシリーズの中でも、「Aladdin X2 Plus (PA2P22U02DJ)」は、さらに進化したハイエンドモデルとして位置づけられています。
本製品は、かつての「popIn Aladdin 2 Plus」の名称が、社名変更に伴い「Aladdin X2 Plus」へと切り替わった最新モデルです。
この記事では、照明・プロジェクター・スピーカーの3役を1台で担うこの革新的なデバイスについて、その魅力、詳細なスペック、そして購入前に知っておきたい正直なメリット・デメリットを徹底的に解説します。
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Aladdin X2 Plusとは?3in1が実現する「光の魔法」
Aladdin X2 Plusの最大の魅力は、「照明」「プロジェクター」「スピーカー」の3役を1台でこなす、照明一体型3in1プロジェクターである点です。
ケーブルレスで部屋がスッキリ
一般的なプロジェクターやサウンドバーとは異なり、引っ掛けシーリング(シーリングライトの取り付け金具)に設置するだけで完了するため、設置や配線が一切不要です。
これにより、コードやケーブルが見えず、テレビを置かない分だけ部屋を広く、すっきりとさせることができます。
高性能な照明機能
本機は単なるプロジェクターではなく、高品質なLEDシーリングライトとしても非常に優れています。
明るさ
適用畳数は最大8畳までで、最大器具光束は3800lmです。
調光・調色
2700K(電球色)から6500K(昼光色)まで、100段階の調光と100段階の調色が可能で、1万通りの調整ができます。
寿命
LEDシーリングライトの設計寿命は30,000時間と、高い耐久性を誇ります。
ライフスタイル機能
日の出の光を再現し、30分かけて徐々に明るくなる「おはようタイマー」機能も追加されています。
臨場感あふれる高音質
スピーカーは、Harman Kardon(ハーマンカードン)製の8W+8Wステレオスピーカーを搭載しています。
Dolby Audioに対応しており、天井から降り注ぐような臨場感あふれるサウンドを楽しめます。
Bluetooth/Airplayに対応しているため、音楽を流してカフェのような空間を演出することも可能です。
進化したプロジェクター性能とAladdin X2 Lightとの主な違い
Aladdin X2 Plusは、プロジェクターとしての性能も向上しており、特に「Aladdin X2 Light」と比較すると、上位モデルとしての特徴が際立ちます。
| 比較項目 | Aladdin X2 Plus | Aladdin X2 Light |
| 明るさ (ルーメン) | 900 ANSIルーメン | 700 ANSIルーメン |
| 最大適用畳数 (ライト) | ~8畳 (3800lm) | ~14畳 (5500lm) |
| レンズ上下可動域 | 最大32度 | 最大19度 |
| 無線LAN規格 | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 5 |
| 高速起動 | 7秒に短縮 (旧モデル28秒) | 28秒 |
| 価格 (目安) | 約99,950円 (高性能な分高め) | 約76,850円 (手頃な価格) |

短焦点レンズと大画面投影
専用の短焦点レンズを搭載しているため、短い設置距離でも大画面を実現します。
例えば、設置距離が約1.47mあれば80インチ、2.09mあれば120インチの大画面投影が可能です。
4畳の部屋(設置距離約1.2m)でも60インチの大画面が実現できます。
投影画面は、レンズの傾斜を最大32度まで調整できるため、梁などを気にせず、見やすい位置に投影できます。
高速・快適な動作
旧モデルで28秒かかっていた起動時間が、7秒に短縮されました。
見たいと思った時にすぐに映像を楽しめるため、テレビ代わりとしての利用にも適しています。
通信性能
旧モデル(Wi-Fi 5)に比べ、約1.4倍スピードが向上し、低遅延となったWi-Fi 6に対応しています。
Bluetoothも5.0を搭載し、接続しやすくなっています。
操作性
リモコン操作は直感的で簡単に行えます。
また、スマートフォンに専用アプリをインストールすれば、スマホをリモコンとして利用したり、「フォトメモリーズ」に写真をアップロードしたりできます。
豊富なアプリとコンテンツ
Android OS(9.0)を搭載しており、YouTube、Netflix、Amazon Prime Video、TVerなどの動画配信アプリに対応しています。
また、「スイカゲーム」を始めとするオリジナル知育アプリや、学習ポスター、等身大動物図鑑、世界の絵本など、子どもの好奇心を刺激するコンテンツが豊富に搭載されています。
正直レビュー:メリットとデメリット(購入前の注意点)
実際に利用したユーザーの視点から見ると、Aladdin X2 Plusは非常に魅力的ですが、いくつかのトレードオフ(デメリット)も存在します。
メリットのまとめ
1. 圧倒的な手軽さとスッキリ感: 配線が一切不要で、設置が簡単(ただし、本体が約4.9kgと重いため、2人以上での設置が推奨されます)。
2. 明るい映像: 900 ANSIルーメンの光源により、部屋の照明をオンにした状態や、窓を開けて外光を取り入れた状態でも、ある程度はっきりとした映像を楽しめます。
3. 大画面体験: 壁一面を使った大画面(筆者宅では6畳で約68インチを実現)をスクリーンなしで堪能できます。
4. 豊富な連携機能: 別売りの「Aladdin Connector 2」を利用すれば、家庭用ゲーム機やDVD/ブルーレイレコーダー、テレビチューナーと無線接続が可能です。
デメリットと対策
1. 明るさに弱い
プロジェクターの限界として、日の光が差し込む朝や昼間は、映像が薄くなり見えにくくなるという報告があります。
◦ 対策: 遮光性の高いカーテンやブラインドを使用することが推奨されています。
2. 画質の鮮やかさはテレビに劣る
画像の鮮やかさやコントラストは、専用のテレビ(フラットパネルディスプレイ)にはかないません。
Aladdin X2 Plusは、高コントラストが要求される用途よりも、アンビエント(環境)ディスプレイやカジュアルな視聴に適していると評価されています。
3. ゲーム接続の不安定さと遅延
ゲーム機などをワイヤレスHDMI(Aladdin Connector)で接続する場合、接続が不安定になったり、ゲームの遅延(入力ラグ)が気になる場合があります。
特に早い速度でゲームが進むタイトルでは遅延が感じられます。
◦ 対策: 接続がうまくいかない場合は、Aladdin Connectorの電源を一度切って再接続すると改善することがあります。
また、遅延対策を施した新しい専用ワイヤレスHDMI「Aladdin Connector 2」も発売されています。
4. 機能的な制約
◦ データ放送(dボタン)が利用できないため、日本の標準的なテレビ受信機の代わりとして完全に機能するわけではありません。
◦ Wi-Fi環境が必須であり、インターネット接続が途切れるとアプリなどが利用できなくなります。
4. 購入ガイド:高額だからこそ試す価値あり
Aladdin X2 Plusの公式価格は99,950円(税込・送料込)(最安価格は¥97,449の記録もあります)と、決して安価ではありません。
特に、投影サイズは部屋の引っ掛けシーリングと壁までの距離によって決まるため、購入前に自宅で理想のサイズが実現できるか確認することが非常に重要です。
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レンタルサービス(お試し体験)の活用
Aladdin X2 Plusは、月額レンタルによる「お試し体験」が提供されています。月額4,100円(税込)から利用できるため、高額な買い物で失敗しないために、まずは自宅で試してみることが強く推奨されています。
キャンペーン料金 3ヶ月間2,870円月額
まとめ
Aladdin X2 Plusは、「大画面エンタメを、ケーブルレスでスッキリと楽しみたい」というミニマリスト志向のユーザーやファミリー層に強く推奨される、統合型ハイエンドデバイスです。
高画質・高音質を最優先するゲーマーや、テレビのデータ放送機能を必須とするユーザーには機能的な制限がありますが、照明としての実用性とプロジェクターとしての利便性を両立させたその価値は、プレミアムな価格に見合うものです。
購入前にレンタルでお試しし、自宅の壁との距離や明るさ、利用シーンに合っているかを確かめることで、後悔のないホームシアター体験を実現しましょう。